2021年09月05日

能楽堂潜入ツアーレポート@

今日9月5日(日)は、本当なら、
「米本太郎と行く野田神社能楽堂潜入ツアー」2回目の実施日でした。
残念ながら中止になってしまい、本当に申し訳ない事です。

せめてもと、8月8日(日)に開催したツアーの様子を少しだけ。
参加者の方がSNS等で発信してくださってありがたいです。


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狂言で使うお面を持つ米本太郎さん

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狂言で使う衣装。山口らしいほたる柄。

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舞台へ出ていくところ 鮮やかな幕の向こうは長い橋掛

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幕が上がる瞬間。役者になった気分で。

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日本一の松をこんなに近くで見られることはない。

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舞台下の瓶。表からは見えない部分。

10月2日に薪能があります。本日より一般発売開始。
終了後は、瑠璃光寺五重塔の山口ゆらめき回廊へどうぞ。
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posted by 大路ロビー at 14:34 | 活動レポート

2019年10月14日

町歩きツアー「一級建築士と歩く 大内氏のヤネを見上げて歩こう」開催しました。

10月12日より大路ロビーにて開催中の企画展示「大内氏のヤネ」の連動企画として、
町歩きを行いました〜!

講師は一級建築士の沼田登さん。
テーマは、「屋根」です。

出発前に、今日の見どころを伺ってから、大殿大路へ。
町家の建物が並ぶあたりです。
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龍福寺では、檜皮葺きを見上げながら、和様の建物の特徴をお勉強。
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続いてひわだやさんにて、檜皮葺きの工法や作業の様子をお聞きして。
実際に希望者はひわだを竹釘で止めていく体験をさせていただきました。
竹釘を口に含んで一本ずつ出しながらすごい速さで止めていく作業は職人技!
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竹釘は口の中の、歯とほっぺの間に入れているそうです。
(飲み込んだりしないのかなと思っていたので納得(*^-^*)


古熊神社では、入母屋造の屋根や楼拝殿造りの特徴を裏側に回って見学し、
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サプライズで拝殿に上がってお話を伺うこともできました。
真庭宮司ありがとうございました!!

11月23日から25日は山口天神祭り! 詳しくはこちら⇒https://www.furukumajinja.com/
23日には八坂神社から古熊神社まで御神幸があります。
大路ロビーの前も通りますよ!


皆さん大満足の一日となりました。
お世話になった皆様、本当にありがとうございました!!


展示は12月26日まで〜〜
■大内氏のヤネ〜見上げて歩こう〜
大内氏館、乗福寺などから出土した瓦や、檜皮葺きの展示を行っています。
日時 開催中〜12月26日 火曜定休 10時〜17時
料金 無料
場所 大路ロビー


次回の企画はこちら
■講演&現地見学会 大内氏の庭
大内氏に関連する庭の講座と、現地見学を行います。
講師 多々良美春先生 
日時 11月24日(日) 9時半〜12時半
場所 大殿地域交流センター
定員 30名(無料)
申込 大路ロビー 083-920-9220 info@ojilobby.jp


この事業は山口市教育委員会文化財保護課の委託事業です。






posted by 大路ロビー at 12:38 | 活動レポート

2018年12月03日

梅部(2018)の記録

平成30年の【梅部】終了のご報告。

大内氏館跡池泉庭園の活用と周知を目的に、池の周りに植わっている梅で梅干しを作るクラブ活動です。
平成29年に実施した講座で集まったメンバーを中心に、
先日、6月の収穫から土用干し、報告会までの1年間の行事を終了しました。

6月10日 オリエンテーション。昨年の振り返りと梅もぎ
     約50キロを収穫し、塩漬けまで追熟しました。
6月16日 仕分けと塩漬け 
     傷の無いもののみ梅干しに加工。一人2キロ程度配分できました。
6月30日 紫蘇入れ
     紫蘇は好みで。紫蘇の塩分はあまり気にしなくてもいい。
7月28日 土用干し
     今年は晴天が続きよく干せました。紫蘇と梅酢も一緒に。
     梅酢に生姜をつけて、紅ショウガ造りにチャレンジ。
11月25日 報告と試食
      
今年は2回目の梅干し!
塩の種類や量にもこだわって、各々好みのレシピで漬けたところ、
色も様々、ねっとりしたものや、ジューシーな梅など、
個性的な梅干しが完成しました。

【部員の感想】
干すとねっとり感が増す。
蜂蜜をいれたものはまろやか。
砂糖を入れて塩分を抑えたレシピは美味しくて、あっという間になくなった。
梅づくりをきっかけに、この地域への興味が増した。
紫蘇を入れると風味がいいが、入れないものは果実感がある。


来年は、新入部員を募集したいなとー思います。
募集を楽しみにしていてくださいませ。



部員がつけた梅干し。左上はしょうがの梅酢漬け。
中の上は、塩分10%のみで漬けた梅干し(参考)
それ以外は、部員の漬けた梅干し。
食べやすいようにペースト状にしたもの。
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posted by 大路ロビー at 15:04 | 活動レポート

2018年09月17日

山口ゆらめき回廊2018 9月まとめ

山口ゆらめき回廊2018
9月のゆらめき回廊は9月15日〜17日の3日間。
連休の夜に、多くの方で賑わっていました。

次回は10月14日・21日・28日(いずれも日曜日)です。


第1夜の満月の庭コンサートは、落合さとこwith笹子重治さん。
優しい歌声とギターの調べが夜風にのって会場中に聞こえるというぜいたくな時間でした。
茶道裏千家淡交会山口青年部さんのゆらめきの灯り茶会も、とっても賑わっていました。

第2夜はホルンの蔵田亜由美さん。サプライズゲストで中也記念館の館長さんの朗読も!
初めてみた長ーいホルンとスイス音楽に中原中也の詩が素晴らしいマッチングでした。

第3夜は、薩摩琵琶の鎌田薫水さんによるライブ。
迫力ある音や素敵なお声に、魅了されました!

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【ボランティアの皆様】
多くのボランティアさんのおかげでスムーズに点灯できました。御礼申し上げます。
9月は、3日間で、約180人の方が点灯・消灯に参加してくださいました。
ガールスカウト山口県第4団の皆様
積水ハウス株式会社山口工場様
ボーイスカウト第3団の皆様
そのほか、参加者の皆様(ご家族連れ、フレッシュ高校生コンビ、遠方から駆けつけてくれた大学生、そのほか、多数の皆様。)
本当にありがとうございました!!
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posted by 大路ロビー at 11:03 | 活動レポート

2018年05月18日

寄付お礼と報告 チームおいでませ”桜めぐりお茶めぐり”

寄付のお礼とご報告

平成29年2月21日〜4月8日に実施しました
「チームおいでませ 東日本復興支援イベント〜桜めぐり・お茶めぐり〜」にて、
大路ロビーでは、大殿ひなさんぽの期間中、募金箱を設置しておりました。

他の、期間中のイベントと合わせて多くのの寄付金が集まり、
以下のとおり、お渡しすることができました。
ご協力、本当にありがとうございました。

ふくしまこども寄付金 51,648円(手数料込)
山口東北人会 51,000円

今後もチームおいでませは、東日本の応援を続けてまいります!
山口東北人会さんのレポートは、大路ロビーにも届いています。


チームおいでませとは・・・
大内氏時代から育まれた歴史資源が多く残る山口市の「大内文化特定地域」。
地域内の魅力と回遊性をさらに高め、地域の交流人口を増やしていこうとの想いで
平成20年3月、歴史文化関連施設などの4つの管理・運営団体が参加して
「チーム OIDEMASE」(おいでませ:山口弁で「いらっしゃいませ」)を立ち上げました。

参加団体
認定NPO法人 こどもステーション山口:CS赤れんが
NPO法人 山口まちづくりセンター:山口ふるさと総合伝承センター
NPO法人 歴史の町山口を甦らせる会:山口市菜香亭
NPO法人 大路小路まち・ひとづくりネットワーク:大路ロビー

毎年持ち回りで事務局を務めています。
今年平成30年度は、大路ロビーの担当です(^^)v

posted by 大路ロビー at 14:39 | 活動レポート

2018年04月28日

端午deさんぽ開催中です

こんにちは!
先週から始まった「端午deさんぽ」

大殿地域のあちこちでこいのぼり五月人形が町並みを彩っています。

今回はその様子をご紹介します〜!

ゴールデンウィークはぜひ大殿地域へおいでませ(^^♪

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まずはここから!
「大路ロビー」
大殿エリアのまち歩きの拠点です。
長く「嘉藤商店」として親しまれてきたこちらへ4月に移転しました。お気軽にお立ち寄りください。
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大殿大路は
軒先にずらっと並んだ鯉のぼりが素敵です!
「アトリエa.p.r」「clamp」「ほたる工房」「ナルナセバ」とつづくお店でも五月人形を飾っています。
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大殿地域交流センターにも大きなこいのぼりが2匹。
兜も入口ロビーに展示中です。
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竪小路にも色とりどりこいのぼりが泳いでいます。
「岡藤呉服店 山口店」
屋根の上に登って取り付けました。
黒い立派なこいのぼりと町屋の相性は抜群です。ぜひご自分の目で確かめてください(^^)/
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ショーウインドーには立派な兜。珍しい鋳物の兜なんですって!
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「コミュニティ春夏秋冬」
5月5日(土)6日(日)には手作り和小物の販売をしますよ。
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「遊恭茶房おかだ」
小さなこいのぼりが仲良く泳いでます〜。
アットホームな雰囲気の民家カフェです。
久坂玄瑞の湯飲み(レプリカ)を使った久坂deカフェもやっています。
美味しいコーヒーを久坂の湯飲みでいかがですか?
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「山口ふるさと伝承総合センター」
天井の高い旧野村酒造町屋には大きなこいのぼり!
見上げるとすごい迫力です!
本日4月28日は古布でミニかぶとづくりを開催中です。
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「山口風月堂」
大内もなたんや銘菓大理石やチーズケーキでおなじみの風月堂さん
柴崎華心の木目込み兜にご注目ください♪
金の屏風もきらびやかです。
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「ナチュレ山口・珈琲ナチュレ」
ビーズショップとカフェ
私の撮った写真ではこいのぼりがしょぼんとした感じでしたが、(スミマセン〜〜)
カフェでは美味しいお食事もコーヒーもアイスクリームも楽しめます!!
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「部坂呉服店」
屋根より低いこいのぼりが3匹
お店の中にもお孫さんの五月人形が飾られています。
呉服屋さんの横には豆腐白玉ぜんざいなどが楽しめるカフェも併設されています♪
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一の坂川沿い
桜はすっかり葉っぱになりました。ちょうど今はツツジが見頃です。
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「ヤマザキショップ一ノ坂店」
若武者人形が出迎えてくれます。
アイス、ジュース、コーヒー、お菓子、パンなどなど
お散歩中に小腹がすいたときの味方が何でも揃っています。(^^
限定販売のお酒も美味しいそうですよ〜♪

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「オーバーヴィーゼ」
一の坂川沿いのドイツワインの販売店
醸造所直輸入です。
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「まぁちゃん&Ai’s studio」
一の坂川沿いから少し奥に入ったところにあります。
赤いポストが目印です。
1階はお菓子屋さん、2階はギャラリースペースです。雑貨販売もしてます。
金色の大きなこいのぼりはご親戚の方のものだそうですよ〜。
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お天気もいいですね。
「屋根より低いこいのぼり」を探して、ぜひ遊びにきてくださいね〜(^O^)
posted by 大路ロビー at 12:01 | 活動レポート

2018年02月15日

【報告】一級建築士と歩く〜明治維新から150年の”やまぐち”A


2月11日の講座「一級建築士と歩く〜明治維新から150年の”やまぐち”〜」
最後の見学地は、まだ整備中で休館している十朋亭です。(2018/2/11現在)

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初めに大路ロビーのスタッフが、十朋亭全般の説明をし、
その後、沼田先生が建物の説明。

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洗い出しの小さい石の間に埋められている石は、こちらで実際に使っていたものです。
柱の根本に使われている石も、もともとあったものを研磨したようすね。


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室内は、まだ畳が敷かれていませんが、掃除も終えて、見違えっていました。


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十朋亭の庭にある手水鉢の模様にも注目。


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一方、こちらは土間部分です。
見学者の方々は熱心に見学をされていました。

杉私塾の中は養生中とのことで、まだ見ることができませんでした。


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こちらは萬代家の母屋です。
見学者の多くは、萬代家の母屋についても興味をもってらっしゃいました。
今後、どうやって活用していくのか楽しみですね。

講座のレポートはこれで終了です。

最期にご協力いただきました 岡藤呉服店様、杉山畳店様に
厚く御礼申し上げます。

posted by 大路ロビー at 16:47 | 活動レポート

【報告】一級建築士と歩く〜明治維新から150年の”やまぐち”〜@

2月11日(日)一級建築士と歩く〜明治維新から150年の”やまぐち”〜と題して、
一級建築士の沼田登氏(AKI建築設計事務所)をお招きいたしました。
雪まじりの雨の中、20名の参加者の皆さんと町歩きを行いました。

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まずは大路ロビーで町家についての基本レクチャーを実施。
町家とは…店と住居が同じ建物です。
今回見学する大殿エリアのものは明治〜昭和初期に建設されたもの。

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まずは大路ロビーとその向かいの町家を見ながら、説明を始めます。
格子もいろいろな種類や間隔の違いがあるんですよ。


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2階は古い物は『厨子(つし)』、新しいものは2階部屋となっています。
a.p.rさんやナナイロネイロさんは、厨子ですね。


大殿エリアは平入ファサード(棟と並行の側面に入口をとる。⇔妻入ファサード)がほとんどです。

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大殿大路と竪小路が交差する角の店『嘉藤商店』さん。
雑貨文具とあしらわれた文字がレトロで素敵。
街角をデザインする漆喰壁と看板が魅力的です。(昭和6年)

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一行は岡藤呉服店に到着しました。
明治中期の建物と推測されます。
地域の人は江戸屋敷と呼んでいたそうです。
持ち主の片岡さんの名が片岡小路の由来になっています。
お店に入る前に、向かいの和菓子屋『菊寿堂福信』さんのワンポイントレクチャーも忘れません。

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岡藤呉服店の1階部分です。

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そして2階部分。
梁が立派です。
現在では、こんな梁にできるくらいの木材を見つけるには不可能かも。

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美しい格子窓。
格子の内側から外を見るのも乙なものです。
このような長さと配列を持つ講師を吹寄親子格子と呼びます。
部屋の使い方によって格子の形も異なるのだそうです。

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家は、竪小路に沿って平行に作られています。
なので土地に対して平行とは限らず、こんな風に板間が平行じゃない場合もあります。

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ご覧ください。
この美しい梁の組み方。
溜息をつくぐらいかっこいいです。

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釘隠しもお洒落です。
直線的な日本家屋に、アクセントのように丸みを帯びた鋳鉄の釘隠しが。

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次は、竪小路を上がって、杉山畳店に向かいます。
こちらは大正期の建物と推測されます。
壁に漆喰で作られた海鼠(なまこ)模様が素敵なのですが、
阿知須などで多いこの模様が内陸の大殿でも見れるのが興味深いと、解説されていました。

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店内は長くて細い。
地面からしんしんと冷えます。

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梁の柱が太いです。

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特別に家の中を縦断させて頂きました。
通り土間を抜けて到達した場所が…

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なんと大内氏館跡の西門のまん前でした。
このサプライズに参加者はおおいに湧きました。

さて、いよいよ十朋亭の見学に参りましょう。
報告Aへつづく

posted by 大路ロビー at 15:46 | 活動レポート

2017年12月07日

あかりさんぽ "ヒンメリのワークショップ"初日終了!

本日、ヒンメリのワークショップが開催されました。
参加者の皆様さま、和気あいあいと取り組まれていて、手を動かしながら
楽しい交流のひとときになりました。

今回のヒンメリをマスターすれば、家に帰ってもストローなどで作ることもできますよ!
まだ残席ある日にちもありますので、ぜひ参加してみてください。

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大殿あかりさんぽ2017〜ヒンメリと町家のクリスマス〜

■町家イルミネーション
11月26日〜12月25日 17時〜21時
師走の山口をクリスマスイルミネーションで飾ります。
会場 山口市大殿大路周辺

■ヒンメリワークショップ
@初心者向け 簡単なモチーフ(四角、ダイヤ型、しずく型など)を作ります。
       約1時間 参加料300円(おひとり)
A中級者向け 星形やモチーフをつなげて一体化したものを作ります。
       約2時間 参加料500円(おひとり)
講師 奥山早紀先生(うずまきLife Art)
申込 先着順 予約制 
問申 大路ロビー 電話 083-920-9220  メール info@ojilobby.jp

【日程】予約要
12月16日 (土) 11時〜 初心者向け ★満席になりました。
12月16日 (土) 13時〜 中級者向け あと1名様
12月21日 (木) 11時〜 初心者向け 4名様
12月21日 (木) 13時〜 中級者向け ★満席になりました。

予約状況は、12/7現在です。
posted by 大路ロビー at 17:10 | 活動レポート

2017年10月30日

お殿さまのうめぼしづくり 10月22日試食会&歴食ミニレクチャー報告

今回は6月の梅もぎ・塩漬けを経て、でき上った梅干しの試食と、大内氏と梅干しのミニレクチャーを行いました。
まずは、大内氏が梅を食べていたか?の考察です。
以下、3つの理由で食べていたと結論づけています。


【大内氏と梅の関係】
大内氏が梅の実を食していたと考えられる理由が3つ

1)築山跡の隣の野田学園構内(大内氏関連町並遺跡第73次調査)でみつかった室町時代のゴミ穴のなかで
食べかすとみられる魚骨・鳥骨などとともにウメの種核が出土し、ウメを食べていたとみられること。
数百枚もの土師器皿も一緒にみつかっていることから、通常の飲食ではなく、宴によって供されたとみられます。

2)大内氏の宴では刺身が多く食されていました。
当時は、刺身などの調味料には塩酢や煎酒(いりざけ)を使うことが一般的だったのですが、煎酒には梅干を用います。
そのことから、大内氏の献立記録にも梅を用いたであろうとの推測ができます。

3)鎌倉時代から室町時代にかけて、武家の宴では、椀飯(おうわん)※と呼ばれる形式の宴が開かれていました。
そこでは クラゲ・打ちアワビ・梅干・酢・塩などを用いるのが慣わしでした
『大内家掟書』によれば、大内氏も椀飯の宴を開いていることから、梅干を使用したであることが間接的にうかがい知れます。                            
※大盤振舞(おおばんぶるまい)の語源

なるほど、大内氏が梅干しや煎り酒を食していたのはほぼ確実ですね。
それではお待ちかね、煎り酒のデモを行いましょう。


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割烹 縄田の縄田氏による実演です。
【分量】
梅干し6つ
日本酒 カップ2 
鰹節2g

【作り方】
梅干しと日本酒を火にかけ、2−3割ほど煮詰めて火を止めてから鰹節を入れて濾す。

煎酒は淡白な白身魚のお刺身にあうので気軽に作ってみたいもの。

本日は、その味がわかるようにと、堀ちゃん豆腐の県産豆腐を角切りにして、試食。
シソあり18%、シソなし18%、シソあり30%、シソなし30%を豆腐で食べ比べました。
皆さんの評価は、意外や、シソあり30%が、調味料としてはバランスが良いことが判明。酸味もまろやかになり、シソの香りも相まって一番人気でした。

そして大内御膳で食されていた『出典【廿二献】あかほご煎物』より、煎り酒で煮たあかほご(赤かさご)の代用に、鯛を用いた鯛の煎物を試食しました。


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淡白な鯛に、若干の酸味の効いた煎り酒がよくあう煮つけでした。
これなら家でもやりたいなぁ。

次は、梅酢を用いた試食です。
まずは18%シソありと18%シソなしを、お豆腐につけていただきます。
シソありのほうが、香りがよく、またクリアな味わい。

次にのりからみの試食です。
こちらは大内御膳より、出典【十八献】紋甲イカは細造りにして、酒煎りして、季節の野菜(ホウレンソウ)は湯通しして包丁しておき、イカとのり、ホウレンソウを合わせ、水、梅酢、蜂蜜の合わせ酢で和えます。

梅酢の酸味があり、清涼感がありました。
もう少し水とハチミツを入れるとマイルドになりますね。

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最後は梅の天ぷらと梅干の試食でした。

梅の天ぷら (江戸時代のレシピ)
梅干は楊枝で全面突いて、湯で煮出して酸味を除きます。
ハチミツを湯でのばした中に梅を入れて、弱火で煮ふくめて蜜煮に。
密の甘味がつけば、これを小麦粉と水で溶いた薄衣をつけて、高温でカリッと揚げます。

梅干の4種類の試食を終えてすべてが終了となりました。

今回の梅干は18%と30%で作りましたが、多くの方が減塩梅干のリクエストがありました。
お殿さまのうめぼしづくりの企画は12月の展示をもって終了しますが、来年度も梅部として梅干づくりは継続していきたいと思います。

お楽しみに!!
posted by 大路ロビー at 16:57 | 活動レポート