2017年06月19日

第1回 『お殿さまのうめぼしづくり』報告

先日、6月15日(木)『お殿さまのうめぼしづくり』を大殿地域交流センターで、開催しました。

応募は満席になり、当日は29名の方がお越しくださいました。

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≪歴食体験講座≫として池泉庭園の梅でうめぼしワークショップと講演会を行うこの企画。
ねらいは梅干しづくりを通して、庭園の存在とその歴史を知ってもらうことです。

おりしも今年4月6日城の日に、大内氏館跡は、続日本100名城に選ばれました。今、日本全国のお城ファンから、注目を浴びるホットスポットといえるでしょう。

まずは『お殿さまのうめぼしづくり』の企画・実行を行うNPO法人大路小路まち・ひとづくりネットワークの理事長 内山秋久からの挨拶。

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そしてスタッフの粉川より、一連のプログラムの紹介タイムです。
当NPO法人が、大内文化を広めるべく『歴食』関連のワークショップや催しを開催してきたか紹介〜♪

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歴食と大内文化の大切さをしっかり理解した後は、梅干しづくりのスケジュールと、どんな梅を作るかの紹介です。
梅干しの監修は割烹なわたの総料理長 縄田慎一先生です。
先生から『縄田家に伝わる梅干し』のレシピの紹介をして頂きました。

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粉川からは江戸時代後期の『梅干漬』のレシピの紹介をしました。

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勉強は頭だけ?
いやいや、実際に舌でも学びます。
縄田家の去年漬け込んだ梅干しを賞味しました。

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縄田家のうめぼしは、塩分18%とけっして今流行りの減塩梅ではありません。
「これぞ梅干し!」というクラシカルで懐かしい味わいです。

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「うちでは鱧(はも)と合わせます」という縄田先生の言葉にノックアウト。
ぜったいにこれは鱧とあう梅干しです!!!

そしてお待ちかね、
『大内氏館跡の発掘と整備』と題して多々良美春先生に講演です。
多々良先生は、千葉大学大学院自然科学研究科 学術博士(環境計画学)を修了され、現在は 多々良造園 取締役、山口県文化財保護審議会委員(名勝)などをされています。

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秘蔵の写真をたくさん見せて頂き、とっても充実した座学でした。
そしてそのままフィールドワーク。
会場を池泉庭園に移しました。

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たわわに実る梅を愛でながら、多々良先生の話を伺います。
梅雨どきでしたが、雨も降らず、むしろ暑いくらいの陽気です。

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庭の地下部分ですが、土地の水はけがよく、当時の植栽の有機物はまったく残っていませんでした。
そのため植えられていた草木に関してはほとんど分かっていません。

復元の際は、当時の日本各地の庭の文献を集めて調査し、どんな庭木が植えられていたかを推測しながら植えられました。

多々良先生はそれに関わっておられました。
その時代の庭に関しては権威であり、復元にもっともふさわしい方だったんですね。

そんななかで、唯一文献の裏付けができる木があります。
なんと日本庭園には似つかわしくない『ソテツ』くん!!

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室町中期の日記「蔭凉軒日録(いんりょうけん にちろく)」に、『大内氏館にソテツがあった』との記述があり、(京都の相国寺鹿苑院内蔭凉軒主(僧侶)が記した公用日記)この記録により植樹がなされました。

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また、当時は彼岸がある『西』の方角や『夕日』に対しての憧憬や畏れがありました。
死後の幸せな安息を願い、夕日を愛でていたそうです。
(ちょうど池泉庭園の東の隅から池を見ると、夕日が見えるそう。ただし、真西ではなく若干ずれているらしい。
大内氏が作った山口の町も京都のように区画整備が東西南北ではなく、ちょっとずれているのだそう。)

フィールドワーク中、さまざまな質問が飛び交いました。
座学よりも質問しやすく、また実際にお庭を見ることによって、聞きたいことが湧いてくる感じでした★

その後、梅もぎ体験をして頂き、およそ2時間にわたるオリエンテーション&講演会を終えました。

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収穫された梅は、まだ青いものも混じっていて。。。
しばらく大路ロビー内で追熟をすることとなります。

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次回は、梅の漬け込みのレポートをいたします。
お楽しみに!!
posted by 大路ロビー at 17:17 | お殿さまのうめぼしづくり